春の彼岸法要
南宗寺厳修日:三月第三週土曜日
彼岸とは古代インドの言語、サンスクリット語でParamita(パーラミター)といい、この言葉が中国で
「到彼岸」と漢訳されたものが今に至ったものです。
彼岸とは「最高の状態」という意味で、すなわち「悟りの状態」を表しています。この彼岸に対する言葉を此岸(しがん)といいますが、これは「迷いの世界」のことで、現世のことを指しています。すなわち彼岸とは此の岸から煩悩の河を渡り、彼の岸に至る道を知り学ぶ仏縁です。
春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」
秋分の日は「先祖をうやまい、亡くなった人々を偲ぶ日」と言われております。
普段は忙しくて自分の人生を問うことなく過ごしがちな私たちですが、気候の穏やかなこの時期に仏縁を深める機縁となるよう彼岸会の法座を開いております。
永代経法要
南宗寺厳修日:五月の第四週土曜日
永代経は門信徒の方々によるご懸念によって、ご本山やお寺が立派に護持され、お念仏のみ教えが永代に受け継がれていく法要です。
それは、故人をしのぶとともに、いのちを恵まれた私たちが、法要をご縁として、仏恩報謝の心を表すことであります。その心はやがて子や孫に受け継がれ、み教えを聞き広めるご縁となります。
ご法義を大切にされる方々の思いが、永代経法要であるとも申せるものであります。
南宗寺では永代経を通して門信徒の皆様とご一緒に、先祖をうやまい、故人追慕の思いを馳せます。
そして、世の無常さと数多の御縁によって生かされている我が命を、改めて見つめなおす機縁とさせていただいております。
盂蘭盆会(うらぼんえ)法要
南宗寺 厳修日:八月十三~十五日
お盆とは正しくは「盂蘭盆(うらぼん)」といいます。
サンスクリット語の「ウランバーナ」が中国で「盂蘭盆」と漢訳されたものが今に至ったものです。
盂蘭盆の起源は、お釈迦様の十大弟子の一人、目連尊者とその母親のお話です。
目連尊者は餓鬼道におちた自分の母親が様々な責苦を受けていることを知り、どうにかして母親を 救いたいとお釈迦様に相談されます。お釈迦様は仏道に励んでいるお坊さんたちに食を施す百僧供養を行うように説きます。お釈迦様の言葉通りに百僧供養を行った目連尊者は、その功徳によって母親は 天上界に生まれ変わることが出来ました。
もちろん現代日本では上記の百僧供養は行っておりません。しかし年中行事として今もなお、お釈迦様の教えが連綿と受け継がれていることを尊び、故人の追慕と仏恩の報謝を申し上げる仏縁として、毎年お勤め致しております。
報恩講
南宗寺厳修日:十月第四土曜日
報恩講とは、浄土真宗の寺院及び門信徒において最も大切な法要行事とされています。
宗祖親鸞聖人の生涯に想いを馳せることで御苦労をしのび、その御苦労を通じて、親鸞聖人の祥月命日に阿弥陀如来のお救いを改めて心に深く味わわせていただく法要です。
大阪ではお取り越しといって、西本願寺の報恩講に先立って勤める慣習により、親鸞聖人の祥月命日である一月十六日より早い時期にお勤めしております。
また南宗寺報恩講は、近隣寺院(西組)の住職(僧侶)にもご出勤をいただき、共にお勤めすることで華やかで厳かな法要となっております。